工房「つ」 浄法寺うるし掻き研修

漆器制作を行うにあたって、主要な材料となる「うるし」の生産地である岩手県を訪れました。

岩手県二戸市浄法寺町は、古くからうるしの産地として栄え、現在も国産うるしの過半数はここ浄法寺で生産されています。

2023年生の漆の苗木。うるしを採取できるようになるには、ここから10年以上もの育成期間が必要とのこと。

今回、二戸市の事業として毎年実施されている、三日間の「うるし掻き研修(短期)」に参加しました。こちらの研修は、減少するうるし掻きの担い手を育成するための入り口として設けられたもので、短期研修後は、一年を通してうるし掻き作業に従事する長期研修への参加が可能になります。

短期研修では、カマ、カンナといった道具を用いて、実際にうるし掻きを行うほか、浄法寺歴史民俗資料館でうるし生産にまつわる史実を学んだり、漆器の制作・販売を行う滴生舎や、小西美術工藝社で、うるしに携わる職人からお話を伺う、濃密な三日間を過ごしました。

漆の育成、採取から流通までをひと通り俯瞰し学ぶことができ、実り多い機会となりました。知識や経験を沖縄に持ち帰り、漆器の制作に活かしたく思います。

対応いただいた市の担当者様、現地の職人の皆様に感謝申し上げます。

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